オオホウライタケ(大蓬莱茸、学名: Marasmius maximus)は、ホウライタケ科ホウライタケ属に属すキノコ(菌類)の一種。食用にできる。
分布・生態
日本各地、中国、朝鮮半島、台湾などに分布する。
晩春から初秋にかけて、針葉樹または広葉樹林、竹林、庭園、公園などの地上に堆積した落葉上に束生する。ごく身近な場所でも見られ、しばしば群生することもある。本種が生えている周辺の落葉をめくると、白い菌糸がマット状に広がっている菌糸体が見えることがある。シアンガス産生菌。
形態
子実体は傘と柄からなる。傘径は3 - 12センチメートル (cm) 。はじめ釣鐘形から丸山形、まんじゅう形で、のちに扁平に開く。傘表面は無毛で、くすんだクリーム色(淡黄色)で中央部が丸く突き出して帯褐色をしているが、老成または乾くと白っぽくなる。放射状の溝がよく目立ち、縁が不規則に波打つこともある。傘裏のヒダは淡灰褐色で、疎らに配列し、柄に対して上生または離生する。傘肉は薄く、傘と同色である。
柄は中実、長さ5 - 12 cm、太さ2 - 4ミリメートル (mm) で細長く上下同大、全体的に革質で強靱である。柄の表面は傘よりもやや濃色で黄褐色を帯びる。
担子胞子は大きさ7 - 9 × 3 - 4マイクロメートル (μm) の楕円形で、平滑、非アミロイド性。胞子紋は白色。
似ているキノコ
形態的にやや似ているキノコに、ワサビカレバタケ(Collybiopsis peronata、ツキヨタケ科、不食)があり、その名の通りかじると独特の辛みがある。
脚注
注釈
出典
参考文献
- 北隆館 編『きのこ』北隆館〈Field selection 6〉、1993年11月15日。ISBN 4-8326-0237-3。
- 保坂健太郎 監修、新井文彦 著『あした出会えるきのこ100』山と渓谷社〈散歩道の図鑑〉、2022年7月5日。ISBN 978-4-635-06299-2。
- 前川二太郎 編著『新分類 キノコ図鑑:スタンダード版』北隆館、2021年7月10日。ISBN 978-4-8326-0747-7。
外部リンク



