土方 重巳(ひじかた しげみ、1915年3月12日 - 1986年1月5日)は日本の画家。

多摩帝国美術学校(現:多摩美術大学)卒業。

飯沢匡作のNHK人形劇のデザインなどで知られる。

兄は人形劇団プーク創立メンバー、元東京新聞編集局長のジャーナリスト・土方正巳。サインは「hidi.」と1字ずつ筆記体だった。

兵庫県生まれだが、父が日本郵船勤務で幼時は各地を転々とする。

成城学園から東京開成中学(旧制)を経て1933年、帝国美術学校(武蔵野美術大学の前身)図案科に入学。1935年、3年生のときに帝美分裂に伴い多摩美へ。

1938年に卒業、東宝映画(現:東宝)入社、ポスターや広告などを描く。

1944年に応召、横須賀海兵隊に配属。復員後東宝に復帰するが1948年、東宝争議の発端の人員整理により退社(その後1年は「契約者」として東宝の仕事を行った)。翌年、『婦人朝日』(朝日新聞社発行)編集長の飯沢匡と出会い、1950年1月号に初めての童画「森の大さわぎ」を描く。

以後、映画、演劇のポスターのほか、演劇の舞台装置、CMのデザイン、童画、挿絵などでその実力を発揮。

また川本喜八郎らの協力を得て制作した人形絵本は国内版・外国版を含めて百数十種出版した。

NHK人形劇

  • ブーフーウー 1960年 - 1967年
  • ダットくん 1967年 - 1969年
  • とんちんこぼうず 1969年 - 1971年
  • とんでけブッチー 1971年 - 1974年
  • うごけぼくのえ 1974年 - 1976年
  • ペリカンおばさん 1976年 - 1977年 
  • おもちゃおじさん 1978年 - 1979年
  • ミューミューニャーニャー(おもちゃおじさんとキャラクターは同じ) 1979年 - 1983年

主なCMキャラクター

  • ミツワ石鹸(三人娘)
  • アサヒビール(ほろにが君(旧型)=1951年)
  • 佐藤製薬(サトちゃん(旧型)=1959年)
  • フレーベル館(ぴんくまちゃん=1961年)
  • 三ツ矢サイダー(三ツ矢嬢=1951年、インディアンの子ども3人=1963年、ドレミファコップの牧羊神パン=1969年)

その他主な挿絵

  • 『ヤン坊ニン坊トン坊』(飯沢匡作)
  • 『ぼろきれ王子』(同)
  • 『北極グマのムーシカミーシカ』(いぬいとみこ作)
  • 『ねずみとおうさま』(コロマ神父文、石井桃子訳、ISBN 4001151030)
  • 『王さまのアイスクリーム』(フランセス・ステリット文、光吉夏弥訳)

参考文献

  • 『土方重巳・造形の世界』(造形社、1978年)

トラベリングブックストア on Twitter

グラフィックデザイナー土方重巳の世界 展(西宮市大谷記念美術館)|美術手帖

土方重巳・造形の世界 / 造形社 本まるさんかくしかく

土方巽作品「足形 縮小版」「」(土方巽[Tatsumi Hijikata]) / 夏目書房 / 古本、中古本、古書籍の通販は「日本の古本屋」

キャラクターデザインの先駆者土方重巳の世界|横須賀美術館|あとあと