ウリクペン救助隊』(ウリクペンきゅうじょたい)は、フジテレビ系列局で放送されていたテレビアニメである。ユニマックスとタツノコプロが共同制作したアニメであるが、権利はMK COMPANYが所持している。全132話(全22回)。

フジテレビでは1974年9月30日から1975年3月29日まで、毎週月曜 - 土曜 18:55 - 19:00 (日本標準時)に放送。日本冷蔵(現・ニチレイ)→エスエス製薬の一社提供で放送されていた。海外では、1989年に香港の亜洲電視で放送された。

ストーリー

ウリクペン王国の動物たちによる救助隊「ウリクペン救助隊」が、森の動物たちを災難救助する。「ウリクペン」の名は、当初のメンバーであるウサギ、リス、クマ、ペンギンに因む。

本作は1つの出動シナリオを1週間かけて描く構成を採っており、毎週土曜日にはその週に最も早く到着できた救助隊員に「今週の功労賞」が与えられる模様を放送していた。

登場キャラクター

ウリクペン救助隊員の名称表記は、読売新聞1974年9月30日付夕刊のラジオ・テレビ欄に掲載されている宣伝広告より。

ウリクペン救助隊

ライオンのボス
声 - 不明
ウリクペン王国の国王で、救助隊の隊長も兼ねている。常に王宮で待機している。
ウサギのショータロー
声 - 喜多道枝
ウリクペン救助隊の中心的存在。正義感の強い一番の元気者だが、泳げないのが弱点。
リスのピンスケ
声 - 不明
小柄ですばしっこい隊員。
クマのハチゴロー
声 - 佐藤昭司
隊員一の巨漢で、怪力が売りの隊員。ギャグメーカー的なキャラで、功労賞を取ることは少ない。
ペンギンのギンタ
声 - 水鳥鉄夫
クールなキャラクターを気取っているが、結構熱くなりやすいタイプ。
イノシシのチョチョ
声 - 不明
常にサングラスを付けている。文字通りの猪突猛進キャラクターで、八五郎とは良きケンカ仲間。
トナカイのムー
声 - 不明
ベテラン隊員でチームの相談役的存在。一番の長身。
カモメのリンリン
声 - 麻上洋子
救助隊の紅一点。通信や情報を担当する隊員。隊員の中では唯一自力での飛行が可能で、常に空の上から見守る。
コアラのコアラちゃん
声 - 不明
見習い隊員で、正式隊員ではないが、いつも基地にいる。正式隊員になりたがっているが、朝寝坊と昼寝の常習犯。第9話ではウルフ暗黒帝国に拉致された事もある。

このほか、「功労賞」発表時にはオウム(ファンファーレ担当)やチンパンジー(ドラムロール担当)も登場するが、いずれも声を発しない。

ウルフ暗黒帝国

オオカミのハングルフ
声 - 水島鉄夫
ウリクペンチームの救助の邪魔をするウルフ暗黒帝国のボス。主に洞窟のアジトから指令を下すが、時によっては自ら前線で行動をする事もある。
コンドルのコンドラー
声 - 不明
ハングルフの部下。主に空の上から妨害を仕掛ける。多数のメンバーが存在する。
カラスのブラカラス
声 - 不明
同じくハングルフの部下。コンドラー同様多数メンバーが存在。
コウモリのバンパイヤー
声 - 不明
同じくハングルフの部下で、多数メンバーが存在。
古代怪獣のアングリル
声 - 不明
同じくハングルフの部下で多数メンバーが存在するが、他のメンバーが空から妨害するのに対し、地中から現れて妨害する。

ナレーション

声 - 納谷六朗

フォーマット

毎回のストーリー展開は次の通り。

  1. ウリクペン城内のボスとリンリンの前にウリクペン隊員6名(ショータロー・ピンスケ・ハチゴロー・ギンタ・チョチョ・ムー)とコアラちゃんが整列し、その席上、ボスから事件と任務が命ぜられる。
  2. ウリクペン隊員は、直ちにヘルメットとバッグを装着。城下にある専用車に搭乗し、城から出動する。その後、城上部からリンリンが出動する。
    • ここまでが月曜前半。
  3. ウリクペン隊員たちは目的地まで出動するが、そこへハングルフたちが様々な妨害を仕掛けるも、隊員たちの反撃やハングルフたちの自滅によって未遂に終わる。この間リンリンは、様子を城内のボスへ報告する。
  4. そして隊員のいずれか1人が見事任務を達成し、事件解決となる。
    • ここまでが月曜後半から土曜前半。
  5. 隊員たちは再びボスとリンリンの前に整列。オウムやチンパンジーのファンファーレとともに隊員たちの頭上に6個のくす玉が現れ、ボスの「功労者」発表と同時にくす玉が割れて紙吹雪が舞う。そして受賞者はボスから「功労賞」メダルを首に掛けてもらう。それに納得のいかない隊員(たいていは漏れた隊員)が「どうして○○なんだよ!?」などと抗議することもあるが、その際にはボスが理由を説明する。また、事件解決後の様子を映すこともある。

スタッフ

  • 総監督 - 笹川ひろし、原征太郎
  • プロデューサー - 永井昌嗣
  • 企画 - 鳥海尽三
  • 原作 - 金子満
  • 美術 - 新井寅雄
  • 音楽 - 菊池俊輔
  • キャラクターデザイン - 杉野昭夫
  • 制作 - ユニマックス&MK、タツノコプロ

主題歌

オープニングテーマ「がんばれ!ウリクペン救助隊」
作詞 - なかたにくにお / 作曲・編曲 - 菊池俊輔 / 歌 - 水木一郎、コロムビアゆりかご会
スポンサーがエスエス製薬に交代してからはオープニングが廃止され、エスタックまたはブロンの15秒CMを流してから、本編にタイトルテロップを合成して開始する形となった。
挿入歌「帰ろうよランラララン」
作詞 - なかたにくにお / 作曲・編曲 - 菊池俊輔 / 歌 - 堀江美都子、こおろぎ'73

各話リスト

放送局

ネット局のデータは、読売新聞1974年9月30日付夕刊のラジオ・テレビ欄に掲載されている宣伝広告より。

備考

  • 初回放送当日付の読売新聞夕刊のラジオ・テレビ欄には、ウリクペンチーム、曜日別のフォーマット、懸賞(後述)、日冷の冷凍食品について紹介する本作の宣伝広告が掲載された。
  • 「今週の功労賞」を与えられる隊員は、実際には月曜日に隊長が号令をかける際、「開始ーっ」と答える隊員に決まっていた。ショータローが受賞するケースが圧倒的に多かった。
  • 日冷一社提供時代には、「功労賞」の受賞者を当てる懸賞を行っていた。当時同社の冷凍食品に付いていた応募シールをハガキに貼って送ると、正解者の中から抽選で毎週300人に「ウリクペン・バッグ」(ウリクペン隊員が背中に羽織っているバッグと同型の玩具)がプレゼントされた。
  • 同じく日冷一社提供時代にはオープニングフィルムを流していたが、スポンサーがエスエス製薬に替わってからはカットされた。

脚注


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