航海用語における死水(しすい、しにみず、英語: dead water)とは、海氷のできる海や河口などで、密度の高い海水の上に、密度の低い淡水または汽水の層が混合することなく存在する現象である。「曳き幽霊」「底幽霊」などともいう。
水線の下の直接推力(プロペラなど)を動力とする船(特に小型船)は、そのような条件で航行しようとすると、操縦が困難になったり、ほとんど停止状態まで減速したりすることがある。これは、船のプロペラからのエネルギーの多くが、2つの層の境界の波(内部波)の生成で消費されてしまう(造波抵抗)ためである。
ノルウェーの北極圏探検家フリチョフ・ナンセンは、1893年8月にタイミル半島近くのノルデンショルド群島付近の北極海をフラム号で航行中に死水に遭遇し、その時のことを次のように書いている。
脚注
関連項目
- 躍層 - 密度躍層
- 氷山
- 海氷
- 内部波
- 造波抵抗
- ポリニヤ
- ヴァン・ヴァルフリート・エクマン – スウェーデンの海洋物理学者。ナンセンとともに死水現象の理論的解明を行った。
外部リンク
- Short movie demonstrating the phenomenon with a model
- Description of Dead Water
- Explanation of dead water
- New Scientist article
- 'dead water' Encyclopædia Britannica Online. 3 December 2009



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