"フライング" フレッド・カリー"Flying" Fred Curry、本名:Fred Thomas Koury, Jr. 、1943年6月12日 - )は、アメリカ合衆国のプロレスラー。コネチカット州ハートフォード出身。

"ワイルド" ブル・カリーの実子だが、野獣系の悪相ヒールだった父親とは対照的に、正統派の二枚目ベビーフェイスとして活動。連発式ドロップキックなど "フライング" の異名通りの鮮やかな空中戦を得意とし、女性ファンの人気を集めた。

息子のフレッド・カリー・ジュニア("ザ・ロケット" フレッド・カリー)もプロレスラーとしてデビューしている。

来歴

学生時代はアメリカンフットボールで活躍し、コネチカット大学ではチームのキャプテンを務めた。1960年代中盤にプロレス入りし、ダラスやフォートワースなどテキサスの東部地区にて、当時ベビーフェイスに転向していたブル・カリーとの親子タッグで活動。1964年7月20日にはクルトとカールのフォン・ストロハイム兄弟を破り、テキサス版のNWAインターナショナル・タッグ王座を獲得した。

1960年代後半からブルとのタッグを解消し、各地を転戦。長年の主戦場となる五大湖地区では、1967年4月29日にビリー・レッド・ライオンと組んでボルコフ・ブラザーズ(ニコライ&ボリス・ボルコフ)から、10月14日にはダン・ミラーと組んでアル・コステロ&レイ・セント・クレアーから、デトロイト版のNWA世界タッグ王座をそれぞれ奪取している。1968年1月末にはTBS体制下の国際プロレスに来日、2月15日の滋賀県大津市大会にて、ダニー・ホッジのTWWA世界ヘビー級王座に挑戦した。

古巣のテキサスでは1969年3月、ジョニー・バレンタインに負傷させられたダン・ミラーの後任として、フリッツ・フォン・エリックのパートナーに指名されNWAアメリカン・タッグ王者となっている。シングルでも1972年8月2日、ハワイでジン・キニスキーを破りNWAハワイ・ヘビー級王座を獲得、10月28日にザ・シークに敗れるまでタイトルを保持した。同年はWWWFにも参戦しており、10月9日にワシントンD.C.にてジャック・ブリスコと組み、プロフェッサー・タナカ&ミスター・フジのWWWF世界タッグ王座に挑戦している。同年はブリスコと共に業界誌プロレスリング・イラストレーテッドの年間最高人気選手(Most Popular Wrestler of the Year)に選出されるなど、ベビーフェイスのスターとなって活躍した。

1970年代中盤も五大湖エリアを主戦場に、NWFでは1973年6月30日、ルイス・マルティネスと組んでNWF世界タッグ王座を獲得。NWAのデトロイト地区ではトニー・マリノをパートナーに、キラー・ブルックス&ベン・ジャスティス、クルト・フォン・ヘス&カール・フォン・ショッツなどのチームとNWA世界タッグ王座を争った。同王座は1974年11月にボボ・ブラジルとのコンビでも獲得しており、1975年にもブラジルの弟ハンク・ジェームスと組んでジ・アイランダーズから奪取するなど、通算9回にわたって戴冠した。

1979年に再びWWWFへ登場し、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンでは3月26日の定期戦でビクター・リベラに勝利。アンドレ・ザ・ジャイアントやイワン・プトスキーともタッグを組み、ジミー、ジョニー、ジェリーのバリアント・ブラザーズやバロン・シクルナなどと対戦した。

1980年6月28日、デトロイトのコボ・アリーナで行われたタッグチーム・トーナメントにドリー・ファンク・ジュニアと組んで出場。1回戦でレイ・キャンディ&ボブ・ホワイトを下し2回戦まで進むも、海外遠征中だったジャイアント馬場&ジャンボ鶴田に敗退。この試合は『全日本プロレス中継』でも放送されたが、全日本プロレスへの来日は実現しなかった。

その後セミリタイアし、オハイオなど五大湖地区の試合に時折出場していた。引退後は地元のコネチカットにて実業家に転身している。

得意技

ドロップキック
「フライング・フレッド」のニックネームの由来となった技。20連発で放ったこともあった。

獲得タイトル

NWAビッグタイム・レスリング
  • NWAテキサス・ジュニアヘビー級王座:1回
  • NWAインターナショナル・タッグ王座(テキサス版):1回(w / ブル・カリー)
  • NWAアメリカン・タッグ王座:1回(w / フリッツ・フォン・エリック)
NWAデトロイト
  • NWA世界タッグ王座(デトロイト版):9回(w / ビリー・レッド・ライオン、ダン・ミラー、トニー・マリノ×4、ルイス・マルティネス、ボボ・ブラジル、ハンク・ジェームス)
NWAミッドパシフィック・プロモーションズ
  • NWAハワイ・ヘビー級王座:1回
ナショナル・レスリング・フェデレーション
  • NWF世界タッグ王座:1回(w / ルイス・マルティネス)

脚注

外部リンク

  • The Currys Official Website
  • Profile at Online World of Wrestling
  • Profile at Cagematch
  • Profile at Wrestlingdata

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